「これであなたも小説がすらすらと!」
……なんて帯の付いた本があるかと思われますが、私見として殆どの場合において創作を網羅している物を見たことがありません。
創作論、創作術……云々が書かれた書籍ですが、その内容は次のどちらかだと思われます。
1.物語の設定(登場人物等)の作り方。
2.文章の書き方。
寡聞にしてこの2つを盛り込んだ物を見たことはありません。どうしてでしょうか。
これは、小説を書く=作品世界を作る、と考えているからだと私は推察します。おそらく、作者、読者、学者も意識無意識関係なくこの考え方をしているのではないでしょうか。
しかし、果たして上の2つは同じ行為と言えるのでしょうか。
ともあれ、上の2つを網羅した本が出ることは無いと思います。何故なら、それを書ける人が居ないからですし、居たとしても万民が使える方法にならない可能性があるからです。
ところで、1に関してですが、中には物語についての構造分析などの学術的手法及び結果を応用している内容があるのですが、学術的手法はあくまでも目の前にある作品を分析する為の遣り方ですから、そもそも創作とは違う行為になりますので、ご注意を。
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