2021年12月5日日曜日

呪いのゴンドラ

 本日『ARIA The BENEDIZIONE』を観ました。
 やっぱりARIAは心が浄化されますね。
 観ていると日頃忘れていたことに気付かされ、如何に自分が社会の波に揉まれて汚れているかを思い知らされます。

 今回は蒼のカーテンコール3作品目ということで、姫屋の物語です。
 伝説のゴンドラを巡って語られるプリマ昇格時の話。藍華ちゃんと晃さんの思いが重なり、受け継がれていく。それはまるで伝説のゴンドラの在り方そのもの。
 言葉にせずとも、こうして人の思いは繫がっていくのだなと感慨深くなりました。

 がんばり屋だから優秀なんです、という台詞は本当に刺さりました。
 天賦の才を持たない平凡な人を優秀たらしめるには、小さな積み重ねをしていくしかないのだと、平々凡々な自分は改めて肝に銘じるのでした。

 これで3部作終わりましたが、果たして今後のARIAの行方は。
 まだまだ目を離せない作品です。







 原作やアニメで描かれなかった藍華ちゃんのプリマ昇格の話。
 まさかあんなことをしていたとは思いませんでした。
 2人とも自分を平凡だと思っていますが、実際の言動は結構型破りなものですよね。
 夜の水路沿いを走る自分から薔薇の花を奪えって、かなり高難度な試験で、それを乗り越える藍華ちゃんの実力は相当に高い。
 それにしても藍華ちゃんと晃さんって時折立場が逆転するのが特徴的ですよね。昇格時に藍華ちゃんが差し出した手を晃さんが取るシーンは、2人の関係性をよく表していますよね。ただの師弟関係ではなくて、主人と従者的な関係。こう書くと何だか怪しい。
 ところで、ARIAの世界は、年を取ると半分以上背が縮むのがデフォなのでしょうか。つまり、背の小さい人はかつては高身長だったということ?

2021年9月25日土曜日

王室内のネズミ

『 プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第2章』を観ました。

 楽しみにしていた第2章。第1章では第三勢力の存在が明らかになっており、また予告で王子が銃撃されていたことから、物語が大きく進展するのではないかと、わくわくしながら劇場へと向かいました。それよりも雲行きが悪く、雨になるのではと心配でした。

 さて、感想です。弾けるケイバーライト爆弾、王室内の陰謀、出し抜かれるノルマンディー公、プリンセスに迫る魔の手。
 とても続きが気になる。今後の王位継承権争いにプリンセスがどのように関わってくるのか、チーム白鳩は、アンジェは……。まだ第2章なので、結末を推測することは出来ませんが、早く続きが観たいです。
 もしかすると、OPの映像がヒントなのでしょうか。

 ところで、パンフレットにヴィクトリア朝と明記されたので、現女王はヴィクトリア女王がモデルなのでしょうか。すると、メアリーはブラッディ・メアリー、プリンセスはエリザベス1世といった具合に。











 まさか、第三勢力の首魁がリチャードだったとは。新大陸ではっちゃけたんでしょうか。恐らく新大陸はアメリカ大陸だと思います。リチャードの部下が使用した小銃がスプリングフィールドのM1903に似ていたので。向こうで、金・暴力・S○Xの生活だったのか、それとも……。
 兎に角、プリンセスがピンチです。リチャードの手を取らなければ、口封じに殺される可能性が高い。あのノルマンディー公を出し抜いているのですから、相当用意周到に殺してくるでしょう。すると味方の振りをしての二重スパイですが、かなりリスクがある。プリンセスは一体どんな選択をするのか、第3章が楽しみです。
 今後の物語ですが、メアリー、リチャード、プリンセスの三つの勢力による王位争いとなる訳で、ノルマンディー公はリチャードを全力で潰すでしょうから、恐らくメアリーとプリンセスの一騎打ちと考えられます。そして、メアリーを何らかの形で排して、プリンセスが即位する。では、何らかの形とは一体何か、今後の続編が楽しみです。
 それにしても、侍従長がリチャードに与していたとは、だから、遅すぎたと言っていたのかと、感慨深くなります。早くプリンセスのことを知っていれば……悲しい限りです。

2021年6月12日土曜日

アタシ再生産

卒業目前の第99期生に再びキリンからの着信が――

劇場版少女歌劇レヴュースタァライトを観ました。
相も変わらず歌劇に相応しい演出でした。
華恋達の言動はもとより、舞台装置のギミックは本作品でしか見られないでしょう。

物語は卒業目前ということもあり、舞台少女としての覚悟を問う試練。
色々と拗らせている組み合わせが多数ですが、テレビアニメ版からはかなり成長しているなと感じられます。
そして、華恋とひかりの出会いと約束、ひかりがロンドンに行った後の華恋のエピソードなど、より深く華恋の原動力が描かれています。

早く観た方が良いです。









列車は必ず次の駅へ――

   では舞台は?
  あなたたちは?

キリンからの意味深なメッセージ。
このメッセージを着信してから再びレヴューが始まります。
決闘組み合わせは、「香子 vs. 双葉」「純那 vs. なな」「まひる vs. ひかり」「クロディーヌ vs. 真矢」「華恋 vs. ひかり」。
みんなそれぞれに対して拗らせた感情を抱いていた。

「香子 vs. 双葉」は、双葉の力を認めつつも、今までの関係性を崩したくない香子とあくまでも香子の横に並ぶ関係になりたい双葉との闘い。
香子は自分の感情がしょうもないことを重々理解した上で、双葉を挑発するような台詞回しで、双葉の覚悟を試してくる。レヴューの演出もその通りで、双葉を問い詰める。
本当に拗らせカップル。
最初に巻き込まれていたクロちゃんが可愛い。

「純那 vs. なな」は、驚いた。自分の舞台から逃げていると糾弾するばななに対して、純那があそこまで泥臭い闘いをするとは思っていなかった。
最初は偉大な作家達の言葉を借りて闘うが、ばななの力に圧倒され、自刃を要求される。しかし、最後は自分の言葉で立ち上がり、弓は折れてもばななの刀を持って何度も立ち上がって闘う。
流石のばななもこれには困惑。しかし、そのある種の醜態を晒してまで自分の舞台を勝ち取ろうとする執念が純那にはあるのだと、観客も含めて思い知る。結果、純那が勝つ。何処かターボ師匠やテイオーを彷彿とさせる組み合わせ。

「まひる vs. ひかり」は、ひかりちゃんに戦意が無いので、毛色が違うレヴュー。ひかりちゃんが自主退学になった理由をまひるちゃんに告白することで、ひかりちゃんが乗り越える場面。
それにしてもひかりちゃんを追い詰める様は、愛する人を取られたヤンデレそのもの。本人は演技だと言っていたが、果たして本当だろうか……。
東京五輪の会場はこちらです。

「クロディーヌ vs. 真矢」は、控え室から始まる。控え室でクロちゃんは自分に覚悟が足りなかったのだと吐露し、チェスもどきで真矢様を圧倒していることから、既に勝ちが決まっていたのではないか?
レヴュー本番では、最初こそ力が拮抗していたように見えたが、真矢様の舞台少女としての圧倒的なキラめきがクロちゃんを敗北手前まで追い詰める。
やはり真矢様は強い、と感心したが、「This is Tendo Maya...」の勝ち台詞の瞬間に、ポジションゼロが閉じるとは思わなかった。
弾かれた金釦を口に含んでいるとは誰が思ったか。
その後は、自分は何の役でも満たすことの出来る虚ろな器と言う真矢様に、実際の真矢様を告げて、勝つのだから、クロちゃんの観察眼、頭の切れ、狡猾さが良く表れている。
このレヴューでクロちゃんが悪魔役を演じていることは、なかなかに憎い。
また、チェスもどきで何度も惨敗する真矢様は、本当に負けず嫌いだ。

「華恋 vs. ひかり」は、レヴューというよりもかつて交わした約束の再認識。
舞台少女としての華恋ちゃんが怖くなり、退学したひかりちゃん。まひるちゃんにより華恋ちゃんを再生産すべくレヴューに臨む。
一方の華恋ちゃんは所謂燃え尽き症候群。スタァライト後の目的が見えないままでいた。
そんな華恋ちゃんにかつての約束を思い出させ、再生産させる。
ここで重要となるのが、ひかりちゃんとの関係性で、二人の出会いや約束、今までの華恋ちゃんが描かれる。
思っていた以上に、華恋ちゃんは直向きにひかりちゃんとの約束を守ろうとしていた。
だからこそ再生産が叶うのだと、感じた。
二人でトップスタァを目指すとはまさに東京タワーがポジションゼロに刺さること。なるほどと感心した。
初志貫徹と言えば簡単だが、それを遂行するには、自分自身の再生産が必要なのだ。

第99期生の彼女達のレヴューを観て、色々と刺さるものがあったのは、趣味とはいえ物書きとしての自分をまさしく再生産すべきと感じたからで、しっかりせねばと強く思った。
しかも、本作品の出来が良いのだから、なおのこと。
頑張りたいものだ。


キリンのメタ発言はわかりません。

2021年3月7日日曜日

シベリア送りです

『ARIA The CREPUSCOLO』を観ました。
 本作品は、タイトルロゴの色の通り、オレンジプラネット編と言うべき内容でした。
アリス、アテナ、アーニャの抱える蟠りがARIA特有の素敵や奇跡で解けていく様子を見ていて、「ああ、ARIAってこういう作品だったなぁ」と強く感じた次第です。

 あの時のアテナさんはそんなことを考えていたのか、と少しの驚きがありましたが、アリシアさんのことを考えると、先輩組3人共に同じことを考えていたのでしょう。
 その辺については、『ARIA The BENEDIZIONE』で分かることなのでしょうか。


 さて、本作品での注目は、やはり「アテナさん」でしょう。川上とも子さんから佐藤利奈さんへと引き継がれました。予告などで聞いてはいましたが、実際に劇場で聞いた瞬間に「あぁ、アテナ先輩だ……」と感慨深くなりました。アテナさんの声優が決まったニュースを見た時、はてさてどうなるだろうかと一抹の不安があったのですが、一切そんなことはなくて、確かにそこにアテナさんが存在しておりました。
 舞台挨拶などで語られているように、かなりの重圧があったと思いますが、まさにアテナさんが帰ってきたのだと、しみじみと感じると共に、「おかえり」という言葉を掛けたくなります。


 やはり、ARIAは素敵と奇跡の作品なのでしょう。








 作中で一番感慨深かったのは、アリスとアテナさんのデュエットでしょう。アテナさんの歌は誰かって? それは河井英里さんです。
 二人がホールで歌っているんですよ。これはもう、本当に、感無量です。勿論、全編通して感涙でしたが――ポップコーンで意識を逸らさなければ、泣いていたでしょう――このシーンはもう、ね。 アテナさんと言えば、歌。それを二人で歌うというのは、これほど感動的なことはないでしょう。
 お二人の訃報を聞いた時の私よ、アテナさんは帰ってくるぞ。

 ところで、パンフレットに、モミ子とポニ男の関係がぎくしゃくしているとありましたが、一体何が……?

2021年2月11日木曜日

黒蜥蜴星人

 今日は『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第1章を観ました。

 新型コロナウィルスの影響で、延期されていた本作品。本日の公開まで本当に楽しみにしておりました。ただ、期待が膨らむ一方で不安もあり、上映が始まるまで、気持ちがそわそわして、ちょっと落ち着かない状態でした。
 さて、感想ですが、とても良かったの一言に尽きます。テレビアニメの時と声優やスタッフの変更がありましたが、相変わらずの演出、作画でとても満足でした。アンジェも良い意味で声優の色が出ていたと思います。
 全6章の第1章ということで、革命騒動以降、世界情勢が大きく変化していることが描かれています。その中で、果たしてチーム白鳩の面々は一体どうなってしまうのか。チェンジリング作戦の行方はいかに……。秋公開予定の第2章が今から楽しみです。
 王位は一体誰に。




 ビショップが一目で見抜く辺りに、侍従長としての優秀さが現れていると共に、プリンセスのことを認めているのが、また良いですよね。
 そして、最期のビショップの言葉が余りにも意味深長で、第6章の頃には、一体どうなっているのか、考察が深まるばかり。
 ところで、カサブランカの白い家が出ていましたが、まさか亡命エンドなんてことは無いでしょうね?







2021年1月1日金曜日

謹賀新年

 新春を寿ぎ 謹んで春のお慶びを申し上げます



 昨年は新型コロナウィルス感染症の影響で、余り遠出をすることもなく、いつも以上に自宅にて過ごしておりました。そして、収入が……。
 本年こそは厄災も去り、平穏無事な年であることを強く願うばかりです。単純に旅行をしたいですし、新しい峠を攻めたいですし、それに道の駅巡りもしたい。出来なかったことを色々と消化していきたい限り。

 消化といえば、アニメがかなり貯まっています。こちらも消化しないと……。毎クール多くの作品が出ていて、追うのが大変ですよね。冬も追いつつ、崩したいものです。
 あと、劇場版プリンセス・プリンシパルがすぐに控えていますね、楽しみです。ARIAも控えていますね、こちらも楽しみです。感染症にも負けずに、頑張って生きていきましょう。

 生きる、頑張る。